3つのピンチで売上半減!復活をたぐり寄せた餃子屋・店主さんの覚悟とは(愛知県豊橋市・麺遊庵/餃子店)
「本当に肉汁が飛び出した!」
「こんなにたっぷりの肉汁なんて初めて」
「本当においしい。定期的に食べたくなる」
このような声が多数あがるのは愛知県豊橋市にある餃子専門店「麺遊庵」さんです。名物の「最強肉汁餃子」は、ひとくち食べて驚くほどの肉汁量。店主の飯田さんが7年・2000回以上の試行錯誤を経て育てた餃子です。
(お店の前は4車線の大通り。車で来店されるお客さまが多い)
着々とファンが増えている麺遊庵さんですが、順風満帆ではありませんでした。連続して3つのピンチを迎え、売上が半分以下に落ち込む時期がありました。
ピンチその1:新型コロナの打撃
2020年、新型コロナウィルスの拡大に伴い、多くの飲食店(だけではありませんが)が苦境に陥りました。人気店であった麺遊庵さんも例外ではありません。この時期、飯田さんは早くから通信販売の準備を進め、開始しています。本記事の筆者が最強肉汁餃子を初めて食べたのも、このタイミングです。
ピンチその2:契約駐車場が半減!
2022年4月、麺遊庵さんが契約していた駐車場が使えなくなりました。駐車場の地主さんが不動産の整理をするためです。店舗の立地上、車で来店されるお客さまが多く、契約駐車場を利用する方が大半だった麺遊庵にとっては大打撃。お客さまが停める駐車場がなければ来店もしづらくなります。来客数が伸びない状況に陥りました。
ピンチその3:ラーメン業態から餃子専門店への転換
麺遊庵さんが餃子専門店になったのは2022年2月です。「麺遊庵」という店名が示す通り、元はラーメン店だったのです。メニューのラインナップにあった「最強肉汁餃子」が名物になり、飯田さんも「餃子で勝負する」と決めて専門店に転換しました。
とはいえ、ラーメンと餃子では市場規模が違います。Instagramのハッシュタグでつけられた数を比較すると「#ラーメン」は2354万件、「#餃子」は409万件です(ともに2024年5月現在)。餃子よりもラーメンの方が5倍以上も一般消費者にとって身近な存在なのです。
「ラーメンを食べに行こう」と思う機会は月に何度もあっても「餃子を食べに行こう」と思う機会はそれほどないということ。餃子専門店にするということは、かなり厳しい勝負になることが予想されました。
また麺遊庵さんの隣には愛知大学があり、学生がラーメンを求めて来店されることも多々ありました。餃子になるとそれが激減することも予想できました。
※注意。メニューには現在もラーメンが1種のみ残っています。
それでも飯田さんが決意したのは「最強肉汁餃子」があったからです。
(焼きたての最強肉汁餃子。皮の中にはたっぷりの肉汁が)
諦めずに続けた飯田さんの覚悟とは
「最強肉汁餃子がぼくで、ぼくが最強肉汁餃子のようなものです」と飯田さんは言います。それだけ最強肉汁餃子に対する想いが強い。「ラーメンのお客さまが減ったとしても、餃子で勝負したい」と覚悟を決めて、専門店への転換を決めました。
3つのピンチの中、売上はピーク時の半分以下になりました。新型コロナウィルスや駐車場問題はどうにもなりませんが、メニュー構成は飯田さんの意志で変更が可能です。ラーメンメニューを元通り増やせば、学生客の戻りも見込めたはずです。それでも飯田さんはそれを選択せず「餃子で勝負」を貫きました。
自分のできることを着々とやる!
この状況を打開すべく、飯田さんはメニュー開発に取り組みました。名物である最強肉汁餃子の製法を元にして、バリエーションメニューを作ります。そして開発した「東三河のめぐみ、最強肉汁餃子3種」ではご当地の食材「和牛・鴨&大葉・トマト」を使用しました。この品を「にっぽんの宝物」というコンテストに出品すると、地方予選を勝ち抜き「JAPAN退会大会の肉加工部門」で準グランプリを勝ち取る結果となりました。
週末に行われる地域のイベントにもキッチンカーで出店したり、イオンモールの売り場に商品を卸したりと、認知度を高める活動を精力的に行いました。すると、メディアからも取材が続きます。週刊誌「フライデー」の餃子特集・フリーペーパー「ホットペッパー」の餃子特集に掲載され、TV番組では「ダウンタウンDX」や、東海テレビ「腹ペコ魔人のグルメな魔法」などでも紹介されました。
飯田さんが育てた最強肉汁餃子が、少しずつ地域の方の知るところとなっていきました。一度食べたら、驚きが隠せない最強肉汁餃子です。着々とファンを増やし続け、お店の売上もかなり回復してきたそうです。
飯田さんはこう言います。
「お客さまが驚くような商品を作りたい」
「他のお店にはない品を作り上げたい」
「お客さまに、心から楽しんでほしい」
そういう想いで1つ1つ包まれた最強肉汁餃子だからこそ、お客さまの口と心を満たしているのでしょう。飯田さんはこれからも、餃子と肉汁を通じてお客さまのしあわせを増やしていきます。
(飯田さんはこの手で最強肉汁餃子を包みます)
〔飯田さんのお店〕麺遊庵
住所:〒441-8043 愛知県豊橋市高師石塚町字 石塚45番1号 コーポセブン 101
HP:https://www.menyuuan.jp (←通信販売アリ)
▶執筆者:南国風美人(株式会社はぴっく)
※本記事は麺遊庵の飯田さんのすばらしさをPRしたく、制作した記事です。
※本記事は2024年5月時点の情報を元にしています。
(店頭の大きな4コマタペストリーは弊社で制作させて頂きました)
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